若者の健康、生活、
大切な家族を守るワクチン。
ワクチンのリスク
感染症のリスクを比べて。

丘のうえこどもクリニック 坂田葉子 院長
INTERVIEW
丘のうえこどもクリニック 坂田葉子 院長

旭川市の
新型コロナワクチンの3回目の
接種率が伸び悩んでいます。

日ごろ、生後間もない乳児から高校生まで、幅広い年齢層の地域の子たちを診療している旭川市緑が丘南1条2丁目の「丘のうえこどもクリニック」の坂田葉子院長に、若者のコロナワクチン接種の意義などを教えてもらいました。

POINT
3回目のワクチン接種で抗体値をもう一度上げ、重症化を防ぐ。

旭川市の10代の3回目の新型コロナワクチン接種率が2022年7月上旬現在で2〜3割程度にとどまっています。どのように見ていますか。

医療現場の実感として、親に説得されて嫌々接種にいらした方はいなかったように思います。「注射は嫌だし怖いけれど、必要なものだから」と考えているようでした。実際、昨年の秋に行った1、2回目接種は、若い方たちも早く接種したいという意識が強く、土曜日の午後は毎週140人ほどの接種を行いました。しかし3回目接種となると、がくんとペースが落ちています。2回接種したのでもう大丈夫と思われている方が多いのではないでしょうか。

3回目接種の意義はどんな点にあるのでしょうか。

ワクチンを接種したからといって、新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)に絶対かからないということはありません。厚生労働省もワクチン接種の意義を「ワクチンを接種することによって、重症化を防ぐこと」という表現をしています。ワクチンを接種することで、コロナにかかってしまったとしても個々の重症化が防げますし、周りにうつす危険性も減ります。ワクチン接種後にコロナにかかってしまったお子さんの症状は軽い方が多いと、普段の診療の中でも実感しています。ワクチンの効果により症状が隠れている可能性もあり、発熱がなくても少しでもコロナの感染の疑いがある場合は検査をするようにしています。
また、たとえコロナであったとしても、咳があまり出なければ、周りにうつしてしまう危険性も下がります。一緒に暮らしているおじいちゃん、おばあちゃんなど、大切な家族のためにも、若い方たちにも3回目接種はやっていただきたいと思います。

ワクチンの副反応を心配する声もあります。

POINT
時期や症状の予測がつかないコロナ罹患より、予測がつくワクチン接種を。

ワクチン接種のデメリットは、やはり副反応ですね。厚生労働省が行った調査では、発熱や全身倦怠感、局所の痛みなど、副反応の症状や発生率は2回目も3回目もほとんど変わりはありません。ただ、リンパ節の腫れは3回目のほうが少し多いようです。副反応自体はおおよそ2、3日で落ち着き、若い男性に発生する可能性がある心筋炎(胸痛・動悸などの症状)を含めても重症化するケースはまれです。
すでに接種を済ませた中高生のお子さんたちに副反応はどうだったか聞くと、「特に何もなかった」とか「発熱や倦怠感はあったけれど、想定の範囲内だった」と答える方がとても多かった気がします。
10代の若者のなかには、部活動の大きな大会や受験などの大切なイベントに影響が出るため、ワクチン接種をみあわせている方が多いと聞きます。そのような方々に知っておいていただきたいことは、「ワクチン接種後に起こるかもしれない様々な症状は予測がつくものであり、一方実際にコロナにかかってしまい起こる様々な症状は予測がつかないものである」ということです。いつかかるか分からないし、どのぐらい症状が酷くなるかも分かりません。ワクチン接種後に起こる副反応は大体3日程度。ワクチンを接種し、その後の数日間の大変さを選ぶか、予測がつかない不安を抱えたまま大切なイベントに臨むか。どちらが安心できるかは明らかではないでしょうか。体調や精神面でも本人がベストの状態を出せるよう、保護者の方々も後押ししていただければと思います。

そのほか、何か注意点はありますか。

いま一番懸念しているのは、今年の冬のインフルエンザの動向です。今年オーストラリアでインフルエンザが流行しています。南半球で流行したインフルエンザは、その年の冬季に北半球で流行する可能性があります。日本ではここ2年間、インフルエンザの流行はなかったので、子供たちの免疫力が下がっています。新型コロナの感染状況が今のまま続いている中で、インフルエンザが流行すると、大変なことになります。ワクチン接種をはじめ、事前に準備できる対応策はとっておくべきと考えます。
また、コロナの後遺症も気になる報告があります。味覚障害や嗅覚障害はよく聞きますが、最近は集中力が続かないという症例も報告されています。若いから軽症だからといった問題ではありません。免疫力は高めておくに越したことはないと思います。

丘のうえこどもクリニック
丘のうえこどもクリニック
坂田葉子 院長 (日本小児科学会専門医 日本感染症学会専門医)
https://www.okanoue-kodomo.com/
〈経歴〉
昭和58年3月旭川医科大学医学部 卒業
昭和58年4月旭川医科大学医学部附属病院 勤務
昭和60年6月国立療養所道北病院 勤務
昭和62年6月札幌逓信病院 勤務
平成2年2月旭川医科大学 勤務
平成5年6月国立療養所道北病院 小児科医長
平成12年6月医療法人社団丘のうえこどもクリニック 開業

3回目を接種した若者の声

INTERVIEW
藤井さん(21歳)大学生

コロナ陽性の辛さをもう味わいたくない

コロナ陽性の辛さをもう味わいたくない

3回目の新型コロナワクチンは今年5月前半に接種しました。自分は昨年8月にコロナ陽性になってしまい、自宅療養した経験があります。連日39~40度の発熱があり、とても辛かったです。あの時の苦しみをもう味わいたくなくて、3回目のコロナワクチンはすぐに予約しました。接種後の副反応は、翌日に少し頭痛がしましたが、1日経つと治りました。その日はコンビニのアルバイトを休めたので、内心ラッキー♪と思ったり(笑)。
まわりの同世代は、ワクチンに対して特に敬遠しているという人は少ないと思います。ただ単に、タイミングを逃しているとかだと思います。コロナにかかり苦しい思いを経験している自分の意見は、ワクチン接種を迷っているなら、絶対に打つべきだと思います。
同世代の若者へのメッセージは、コロナにかかっちゃうと本当に苦しいってことと、ワクチンの副反応が出たら、学校やバイトを堂々と休めるよってことですかね(笑)。すみません、意識低くて。

INTERVIEW
島倉さん(20歳)大学生

接客業の両親から早めのワクチン接種をすすめられて

接客業の両親から早めのワクチン接種をすすめられて

自分は接種券が届いてからすぐに予約して、駅前イオンの集団接種会場で4月中旬に接種しました。特に副反応はありませんでした。1回目も、2回目も副反応はなかったので、今回も不安はなかったです。ワクチンに対して特に悪いイメージはありませんね。私は両親が小売の接客業をしているので、「コロナワクチンはすぐに打つように」と家でいつも言われていた影響もあるかもしれません。「接種するのが当たり前」という感覚です。コロナウイルスは重症化の危険性は低くなったと報道されていますが、それでも罹患すると自分の行動に制限がかかり、まわりにも迷惑がかかります。学生のうちにやりたいことはたくさんあるので、私はこれからもワクチンを接種して自分とまわりの暮らしを守ります。
同世代のまわりは、ワクチンに対して悪いイメージを持ってる人は少なく、むしろ割と早く打ちたいという人が多い気がします。

INTERVIEW
佐藤さん(20歳)大学生

副反応は「また来たな」という感じ、
不安はありませんでした

副反応は「また来たな」という感じ、不安はありませんでした

接種券と一緒に送られてきたワクチン接種ができる病院一覧から近くの病院を探し、5月前半に接種しました。その日の夜に副反応があり、発熱、頭痛、寒気、吐き気が3日間続きました。僕の体質なのか、1回目と2回目も同様の副反応があったので、「また来たなー」という感じで不安はありませんでしたよ。ワクチンを打ってよかったなと思うことは、何事もなく普通の生活が送れていることが一番。それと、今回の「ワクトクあさひかわ」のように、いろいろな飲食店やレジャー施設でおまけが付いてきたら実感するのかなと思います。
ワクチンを接種していない友人や先輩は、コロナにかかると辛いし、他の人にも迷惑がかかると認識している人がほとんど。「だったら早くワクチン打とうよ」って感じですが、スケジュールのタイミングが合わないだけだと思います。若者も含めて、まち全体の3回目のワクチン接種率が上がればいいですね。

INTERVIEW
鈴木さん(24歳)会社員

社会人として、営業マンとして、
ワクチン接種は当たり前という感覚

社会人として、営業マンとして、ワクチン接種は当たり前という感覚

転職のタイミングで接種する機会を逃していたのですが、6月下旬に3回目接種を済ませました。僕は営業マンだったので、職場ではワクチンを打つのが当たり前という空気はありました。周りの同世代は、医療従事者や保育士など職業柄、早めに打つ人が多いです。私は幼少のころ慢性の病気のため、親が心配して、インフルエンザなどのワクチンをきっちり接種していた方だと思います。それもあって、病院やワクチン接種にはまったく抵抗がありません。副反応は、節々の痛みや発熱、頭痛が1~2日ありましたが、週末をはさんで月曜には症状はすっかり消えていました。ワクチンを接種した病院の先生に聞いたのですが、ワクチンの種類によって副反応や効果はそんなに変わらないそうです。1回目、2回目の効果を持続させるためにも、やはり3回目接種は必要なんだと先生の話を聞いて感じました。

ワクチンを接種する際には、感染症予防の効果と副反応のリスクの双方について、ご理解いただいた上で、ご本人の意思に基づいて接種をご判断いただきますようお願いします。
受ける方の同意なく、接種が行われることはありません。職場や学校、周りの方などに接種を強要したり、接種を受けていない人に対して差別的な対応をすることはあってはなりません。

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